愛川晶

2012年10月30日

【都築道夫】

『なめくじ長屋シリーズ』 (内、何篇か)
主人公はセンセーと呼ばれる砂絵描きの浪人。
都築さんは夭逝した噺家・鶯春亭 梅橋の実弟でもあります。

【北村薫】

『円紫さんと私シリーズ』
主人公は女子大生である「私」と噺家・春桜亭円紫。
このシリーズは柳家三三師匠が「柳家三三で北村薫」と題する一人芝居として公演されたことでも有名です。

【田中啓文】

『笑酔亭梅寿謎解噺シリーズ』
主人公はトサカ頭の噺家・竜二。
田中啓文さんは創作落語の作者としても活躍され、桂九雀師匠と親しいらしい(よく師匠のツイッターに登場する)。今年12月には、この梅寿シリーズを舞台化されるそうです。

【大倉崇裕】

●『落語シリーズ』
主人公は落語専門誌の新人・間宮と編集長・牧。
●『オチケンシリーズ』
主人公は気弱なオチケン部員、その名も越智健一(おちけんいち)

【愛川晶】

『神田紅梅亭寄席物帳シリーズ』
主人公は高校職員の亮子とその夫の噺家・寿笑亭福の助。
このシリーズも、中に出てくる噺を柳家小せん師匠が実際に演じています。ちなみに愛川晶さんはずっと女性だと思っていたのに実は男性だと最近知ってビックリ(笑)


☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.*:--☆--:*:--☆--:*:--☆--:*:--☆



以上、私が今まで読んだいわゆる「落語ミステリー」です

一括りに落語ミステリーと言っても色々ですね。落語にまつわる事件の謎解き、落語的考え方で事件を解決する謎解き・・・それぞれの作風があります。また、軟派なものから硬派なものまで様々ですが、基本的に「落語を知らない人でも楽しめる」というのが“誉め言葉”になっている気が致します。ま、根底はミステリな訳ですから当然ちゃ当然ですがね

ちなみに読み易い・読み難いは別として私が一番“よく出来ているな”と思ったのは、都築道夫さん『なめくじ長屋シリーズ』の中の一篇「らくだの馬」です。落語の演目「らくだ」を推理小説化したものですが、最後に落語に戻りサゲまでつけているところがお見事。読了後、しばし満足感に浸ることが出来ました(゚∀゚)アヒャヒャ


尚、『なめくじ長屋シリーズ』はフォロワーのナカトミ様から、そして『円紫さんと私シリーズ』・『オチケンシリーズ』はオスカー様から教えて頂き、読んだものです。いつも皆様に実のある読書情報を教えて頂き本当に感謝しております

世の中にはまだまだ私の知らない落語ミステリーがあるかもしれません。これは読んでいないのか!? というオススメ情報をお持ちの方は是非教えてください(笑)
そして秋の夜長、何か良書はないものかとお考えの方がいらっしゃいましたら是非「落語ミステリー」という分野もあることをご記憶ください




                     お後がよろしいようで。


shizutamarakugo at 19:38コメント(4)トラックバック(0) 

2011年08月10日

【1位】 「みをつくし料理帖シリーズ」 高田郁 著

天性の料理の才能を持った少女・澪が、ある事情で上方から江戸へ渡り、腕一本で生きてゆく物語。幼馴染である花魁との再会や、憧れの侍との恋模様など、今一番新作の発表が待ち遠しいシリーズ。上方と江戸の食文化の違いなど、勉強にもなる。読んでいてお腹が空くこと必至。

【2位】 「笑酔亭梅寿謎解噺シリーズ」 田中啓文 著

上方落語界が舞台の謎解き物。力づくで名人・笑酔亭梅寿師匠に弟子入りさせられた金髪トサカ頭の不良・竜二が、様々な事件を解決しつつ噺家として成長してゆく短編シリーズ。梅寿師匠の強烈なキャラもさるものながら、竜二がどんどん落語の魅力にハマる様が楽しい。江戸落語にはない演目も多く、たまには上方落語も聴いてみるか~と思わされる。

【3位】 「神田紅梅亭寄席物帳シリーズ」 愛川晶 著

こちらは江戸落語界が舞台の謎解き物。人気若手二つ目・福の助とその妻亮子が、落語にまつわる様々な事件を解決してゆく短編シリーズ。病気療養中の師匠・馬春が「アームチェア・ディテクティブ」として啓示的な一言を与える。落語とミステリを見事に融合された秀逸作品。小説の中で登場する改作落語を、小せん師匠がそのまま演じる落語会を開いていることでも有名。

☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.


以上、私が31歳の1年間で読んだ126冊の本の中で、良いと思った作品ベスト3です 
あくまで私が読んだ中ということで、新作という訳ではありません
発売年数もバラバラだし、ジャンルもバラバラなので、何の参考にもならないと思いますが悪しからず( -д-)ノ

・・・昨年度は、奇しくもシリーズ物に恵まれた1年でした。
特に1位の「みをつくしシリーズ」と2位の「笑酔亭シリーズ」は、ツイッターを通じ読書仲間から薦めて頂いた作品(*'-'*)
普段、自分では手にしない作家さんの作品にも出会うことが出来、こんな所でもソーシャルネットワークの偉大さを実感しています。

本は私の生きる糧であり、読んだ活字は全て私の血となり肉となっています。「本読み人」であることに、どれだけ救われてきたことか分かりません。一冊の本が人生を変えることもあります。
若者の活字離れが叫ばれている昨今ですが、どうかお子さんを持つ皆さんには小さな頃から良書を与えて頂きたいと思っています





shizutamarakugo at 20:17コメント(10)トラックバック(0) 

2010年09月29日

芝浜謎噺うまや怪談












最近読んだ本

 

「芝浜謎噺 神田紅梅亭寄席捕物帳」 愛川晶 著

 

前作「道具屋殺人事件」に続く神田紅梅亭寄席物帳シリーズ第二弾。
今回も前作同様、二つ目・寿笑亭福の助とその妻亮子を中心とした短編が3篇収録されている。

監修・解説も引き続き鈴々木わか馬さん。この時点ではまだ二つ目の「わか馬さん」だったが、今となっては立派な「小せん師匠」なのが感慨深い。

 

今は落語ブームで様々な本が出ているし、噺家を探偵に置いたミステリも初めてではない。実際私も何作か読んでいるが、本書は落語を背景にして謎を解いていく、落語とミステリをどちらも堪能できる秀作だと思う。落語と本格推理が違和感なく融合させている。

 

今回は『野ざらし死体遺棄事件』 『芝浜謎噺』 『試酒試』
の3つストーリーが少しずつオーバーラップしながら語られていて、どちらかと言うと謎解きよりも人情噺よりに仕上がっている。古典落語の改作という難しいテーマに挑んでいるが、筆者の落語に対する造詣の深さが感じられ、実際に高座で聴いてみたいと思わされた(中の一部分は秘密裏にわか馬さんが口演したらしい)。

 

今、第三弾の「うまや怪談」を読んでいる最中。

最後のあたりで次回、馬春師匠が高座に復帰する前振りがされていて、心憎い。

次作が楽しみなシリーズだ。



shizutamarakugo at 19:25コメント(2)トラックバック(0) 
猫ムスメ